“もう終わった”とテスト前に勉強のやる気がなくなっちゃうのはなぜ?
今日は「“もう終わった”とテスト前に勉強のやる気がなくなっちゃうのはなぜ?」ということについて話をしたいと思います。
今日も生徒さんとのやりとりから。
僕「調子はどう?」
生徒さん「今回の化学は授業を聞いていても、何を言っているか分からんし、自分でワークをやったけど、全然解けなかった。
もう終わりや~。
絶対に赤点や~。」
僕「OK!
それで今回の化学は何点取りたいの?」
生徒さん「だから、今回はめっちゃやばいから、赤点すれすれかも。」
僕「OK!
今はそんな状態なんやね。
で、今回の化学は何点取りたいの?」
生徒さん「だから、赤点すれすれかもって言ってるじゃないですか。」
僕「それは今のままいったらでしょ?
“今の状況とは関係なく、何点取りたいの?”って聞いてるんだけど。」
生徒さん「こんな状況で取りたい点数取れるんですか?」
僕「取れるでしょ。
さっき、○○くんが“もう終わりや~”って言ったでしょ。」
生徒さん「言いました。」
僕「この“終わりや~”の本当の意味が分かる?」
生徒さん「本当の意味ですか?」
僕「そう。」
生徒さん「“お先真っ暗”って意味ですか?」
僕「そう思うよね。
でも、本当はそうじゃないんよ。」
生徒さん「どう言う意味なんですか?」
僕「“終わった”というのは、“お先真っ暗や~っていう状態が終わった”ってこと。」
生徒さん「???」
僕「“化学で赤点を取ってしまう”っていう状況が今終わりました、ってこと。」
生徒さん「???」
僕「“お先真っ暗”っていう意味の“終わった”は、“今からやばい状況が始まって、テストの時にやばい状況がやってくる”って意味でしょ。」
生徒さん「そうですね。」
僕「ほとんどの人は、今の状況を見て、“このやばい状況がこれからも続く”って思ってるんよ。
だから、今できていないと全くやる気が出ないんよ。
だって、今がダメだったら、これからもダメってことだから。」
生徒さん「確かにそうですね。」
僕「でも、本当の“終わった”は、“授業も受けてさっぱりやし、問題を解いても全然わからなくて、めっちゃやばいっていう状況が今終わった”ってことなんよ。
“これからやばい状況が始まる”“これからもやばい状況が続く”って意味ではないんよ。」
生徒さん「そうなんですか?」
僕「そう。
じゃあ一つ質問するけど、○○くんは授業が分からなくて、問題が解けなかった時に、できるようになるための勉強をした?」
生徒さん「してないですね。」
僕「何も対策をしてこなかったから、今の状況になっているんよね。」
生徒さん「そうですね。」
僕「だから、過去の○○くんの考え方・行動の結果、今の状況があるんだから、もう終わったことなんよ。
で、今からの○○くんの考え方・行動でこれから先の状況が作られるんよ。
だから、今の状況に対して、何も思わなくていいよ。
もう終わったことやから。
もちろん、“過去のことから学んで、今後に生かす”のもいいと思うよ。
でも、必要以上に今の状況にとらわれないようにね。
過去の自分も責めないでね。
過去の自分は、当時はそれで良かったと思ってたんやから。
今ちょうど終わったんよ。
だから、“これからどうしたいか”“これからどうなりたいか”を決めたらいいんよ。」
生徒さん「そうなんや。
今がやばいから、これからもやばいと思ってました。
そうじゃないんですね。」
僕「そうそう。
“今までどうであったか”はこれからの自分には全く関係ないんよ。
“これからどうなりたいか”“今どうなりたいか”だけ。
じゃあ、今から○○くんがどうなりたいかを決めよう!」
生徒さん「分かりました、やります!」
今の状況は、過去の自分が作り出したものなんです。
だから、その状況は今終わったんです。
今から始まるんではないんです。
今できていなくても全然OK。
今できていないからって、落ち込まなくてもいいんです。
今できていないからって、やる気がなくなる必要はないんです。
“できていない状況”が今終わっただけだから。
これからの状況は今のあなたが決めることができるんです。
いつも今が新しいスタートです。
あなたは今からどんな自分になりたいですか?